■活版印刷に使う機材(印刷機および関連機材) |
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印刷機 |
印刷に使用する機械です。
手動・電動、大中小様々な機械があり、用途に応じて使い分けています。 |
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電動の印刷機 |
印刷機のうち、電動で印刷物を作る機械です。電気を使用するため、比較的多くの印刷物をまとめて作るのに適しています。
大中小三通りの印刷機がありますが、中小タイプは封筒や名刺、ハガキ、大タイプは大型の封筒やチラシなどに主に使用しています。 |
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テキン |
印刷機のうち、人力で印刷物を作る機械です。電気を使用しないことから、正真正銘エコな機械といえます。
当社で使用しているテキンには大きいテキンと小さいテキンの2タイプがあります。
■大きいテキン
A4の大きさ位のものまで印刷することが出来ます。70年以上も使用し続けており、現在も現役で役立っています。
■小さいテキン
主に名刺やハガキの印刷に利用されています。こちらも50年以上使用され続けており、現役です。
☆体験について
当社では、小さい方のテキンについて体験印刷を企画しています。詳細についてはこちらをご覧ください。 |
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インキ |
作成した版を紙に刷る際に使用します。
印刷方式によって使用出来る印刷インキの種類が異なっています。
色については「スミ(黒)・金赤(赤)・藍(青)・黄」などを基本に調色すれば、無数ともいえる色を出すことが出来ます。 |
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■作業に使用する機材・道具 |
文選箱 |
活字棚から拾った活字を納める箱のことです。
日本語の活字は数が多いので、職人は活字棚から拾った活字を一旦文選箱に入れて植字担当の職人へ渡します。ちなみに、5号活字で一箱800字くらい入ります。
お店でいう買い物カゴのような役割をします。 |
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ステッキ |
植字の際に使用する専用の道具です。
文選した活字をこの道具を使用して小組します。 |
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クワタ |
版を組む際に文字間を調整する時に使用する道具です。
様々な厚さがあり、組み合わせることで幾通りもの調整が可能となります。
活字の大きさと同じだけあり、それぞれ1/4・1/3・1/2・全角・2倍・3倍・4倍等の種類があります。 |
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インテル |
版を組む際に行間を調整する時に使用する道具です。
木製と鉛製がありますが、役割はどちらも同じです。
厚さは全角・1/2・1/3などがあります。 |
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ゲラ |
組み上げた版を保管するための長方形のお盆(箱枠)のことをゲラと呼んでいます。
このお盆にクワタやインテルなどと共に活字を植えるように並べることから組版は「植字」と呼ばれるようになったようです。
なお、ゲラには組ゲラと置ゲラの2種類があります。 |
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組ゲラ |
ゲラの1種です。
主に植字作業に用いるもので、組ゲラで版を作りその後にゲラに保管します。
なお、ゲラの枠は版よりも高くなっていて、重ねて保管することが出来ますが、組ゲラの枠は版より低いため、組ゲラに入れた状態で試し刷りをすることも可能です。 |
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罫 |
原稿にある罫線の部分に使用します。
表罫(細)・中太罫・裏罫(太)の3種類を使い分けて表組などを作ります。
罫線には線の表面に何も模様のない状態の罫と模様の付いた飾り罫があります。 |
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飾り罫 |
罫のうち表面に模様の付いているものを「飾り罫」と呼んでいます。 |
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ならし木 |
版の表面の凸凹をならす(平らにする)ために使用する道具です。
版の上にならし木を置き、その上からハンマーで叩くことで版の凸凹をならします。 |
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締木とクサビ |
組付けた版を固定するために、一連の作業の最後に使うものです。
かつては木製を使用していましたが、今は金属製になっています。ただし、幅と長さは尺寸の単位で木製も金属製も同じです。 |
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ヘラ |
インキを印刷機に付けたり調色したりする時に使用する道具です。 |
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チース(チェース) |
組んだ版を印刷機で刷ることが可能なようにします。
チースは鉄製の枠で組んだ版を固定し、持ち運んで印刷機にセットすることが出来ます。 版を固定した状態はこちら。 |
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定規 |
寸法を測ったり位置を固定したり、様々な用途に使用します。
職人愛用のかなり年期の入った竹の定規を使っています。
単位はセンチと尺寸併用です。 |
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活字用定規 |
活字用の定規です。
通常の定規とは単位が異なり、活字の「号数」「ポイント数」を測ることが出来ます。 |
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ピンセット |
細かい作業を行い際に使用する道具です。 |
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