■活版印刷の作業工程図
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■主な工程の説明 |
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原稿を基に全体の内容、デザインを決めた作業工程を用意します。
使用する活字の書体、大きさ、レイアウト、印刷位置、色などの設定を行います。 |
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原稿に合わせて活版の組立に必要な「活字」
を1本づつ拾う作業です。
印刷物は主に「頁物(書籍、新聞、機関誌など)」と「端物(その他単品もの)」に分けられます。職人の技量が問われるのは頁物で、正確性とスピードが要求
されます。
「活字」は専用ケースに入れられ、字角順と使用頻度を考慮して「馬」という整理棚に配置されています。
パソコンのデスクトップ画面とは違い、おおよそ畳2枚分くらいの面積にあるケースの文字位置を把握した職人が、原稿を見ながら独自のリズムをとって「文選箱」に並べて入れていきます。この際タテ組かヨコ組かによって活字の「ネッキ」の向きを変えます。
活字の大きさ(比較図はこちら)は、小さい方から「7号、6ポ、6
号、8ポ、9ポ、10ポ、5号(10.5ポ)、12ポ、4号、3号、18ポ、2号、1号、36ポ、初号」などがあります。
書体(和文)には、「明朝、宗朝、正楷(楷書)、れい書、草書、行書、ゴシック、丸ゴシック、教科書体」などがあります。
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文選した活字を「ステッキ」を使って小組したものを組ゲラに指定の版として組み上げる作業です。基本的には「植字台」という専用の作業台を使用します。
頁物はほとんど文字組なので、1頁の行数と字数を決めると案外作業は早く済みます。 端物については原稿が千差万別なので、技術も多様に要求されます。
写真やイラストなどは、樹脂板や写真凸版で別に作り、活字に組み込んで使用します。
活字だけを並べたベタ組の他に、字間や行間の調整をする為に「クワタ」や「インテル」などの込物を使用して作ります。
→クワタ・インテル・活字の関係はこちら
また、枠で囲んだり線を入れたり表にしたりする場合には、「罫(ケイ)、飾り罫」などを組み合わせて作成します。
組み上げた版は「ゲラ」という木製の浅い型枠に入れて保管します。この版を仮刷りするので「校正刷り」のことを俗に「ゲラ刷り」と言っています。 |
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校正 |
校正は原則としてお客様に提出をして印刷物の字句や内容、体裁、
色彩などの誤りや不具合を確認して修正する作業です。
基本的には、原稿と刷り上がった印刷物を見比べて、誤りがないかを確認し、誤りがあった場合には修正を行うのですが、正確
を期すために、初校、再校、三校などと数回繰り返す場合もあります。
誤りを全て無くしたところで校了となり、本刷りを行います。
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印刷 |
組上がって校正を終えた版を印刷機械に組付けて(セットして)、
印刷インキを付着させ、紙面当に刷り写す作業です。
版を作り校正を通じて印刷機に組付け、紙面へ刷る一連の作業が活版印刷の原理です。 |
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加工・製本・仕上げ |
当社では基本的に外注をしている作業となります。
印刷の終わった紙面を加工したり製本をして頁物にしたりといった仕上げの作業となります。
一般的に、名刺やハガキ、封筒などについては、印刷で出来上がりとなります。また、印刷面に立体感を出す「浮きだし印刷」も行っています。 |
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